こよみ
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最古だよ!
2008/04/19 (Sat)
取材当日はあいにくの雨となってしまった。
89年のクランチツアー後突然ミュージックシーンから姿を消した伝説のパンクロックバンド『ケーシー/フーシーズ』が19年ぶりに活動を再開するとの噂に僕はいてもたってもいられなくなり、早速彼等の現在の代理人スティーブ・ゾフ氏に交渉を持ち掛けた。
彼は噂に関しては一切否定せず、取材も快諾してくれた。
彼等を知らない若者には都合の良いPRになると踏んだのだろう。
待ち合わせのクラブの前でカメラマンと機材をおろしていると、僕らの車の後ろに派手なワーゲンが停まった。
「早すぎたかな?」
と言いながらゾフ氏が助手席から降りてきた。
続いてライダースジャケットに千鳥格子のパンツをはいたベースのマイケル・スナイプス(シリル)とこのツアーから新メンバーとして加入したドラムスの佐藤B三郎(アレックス)が何やら話をしながら降りてきた。
まるで車内での決着のつかなかったしりとりを続けているかのごとく・・・
「やぁシリル、久しぶりだね。元気だったかい?」
僕がそう聞くとシリルは親指を立てただけで再びアレックスとの話を続けた。
アレックスは一度僕の方を見て軽く会釈をすると、そのままシリルと共に階段を下りていった。
車の見た目にも劣らなくらいの派手なエンジン音が止まると、運転席からギター&ボーカルのドワイト・イグシニコフ(イギー)が現れた。
ラペルの狭い紺のテーラードジャケットに細身のウールパンツ、足元は彼の象徴ともいえるチェルシーブーツがピカピカにポリッシュされていた。
襟元にはなんというのだろう・・・象やシェルの刺繍のされたタイがダブルノットで巻かれているのだが、普通の人間であれば『趣味の悪い』部類に入るのだが、彼のそれは見事にマッチしていたのだ。
イギーは僕に近づいてきて、
「ネクタイが何か?」
と一言いうとアレックスとシリルに続いて階段を下りていった。
僕もカメラマンと共に地下に下りていった。
窓がないので外の光が入ってくる訳ではないが、昼間のクラブは妙に明るく感じられた。
本誌記者(以下『記』);クランチ以来全くバンドとして活動していなかったが、それは巷での噂〔前ドラマー、チュムリ・カッツ(タチ)とドワイト・イグシニコフとの確執、音楽性の不一致、カッツの失踪等〕の通りと思っていていいのかい?君達は一切口を閉じてしまった。
ドワイト・イグシニコフ(以下『イ』);噂を否定するのは言い訳をすることと同じだから敢えて否定はしないが、僕とタチは産まれたベッドも隣り合わせの幼馴染さ。今でも精神的に繋がっている。一つだけ言える事はみんなあの時は疲れていたんだ。
マイケル・スナイプス(以下『ス』);そうだな・・・遊びに行っても、そうこんなクラブで踊っていても、音楽が締め付けてくるような感覚になっていたな。童謡を聴いているくらいが丁度良かったよ(笑)。
記;まぁ、過去のことは敢えて詮索しないでおこう・・・ところで今回のツアーの目的は?
イ;今の音楽雑誌って宣伝ばかりでどこか商業的だよね。有名なアーティストのインタビューっていっても内容のないくだらないものばかりだし、古き良きを追い続けて今のアーティストはみんな過去の遺物をリスペクトしている風に取り上げている。まぁ、そんなことはどうでもいいとして、なんとなく『ツアーやる!』って言ったら取材とかくるんぢゃないかなって軽い気持ちでっていうのが正直なところかな。
記;いきなりきたね?『フーシーズ』はこうでなくっちゃね・・・今回、新たにドラマーを迎えて新生『フーシーズ』のスタートというところだけど、アレックス、自己紹介とかしてよ。
佐藤B三郎(以下『三』);恥ずかしいからいいよ・・・
記;何故彼を今回のツアーから加えたのか、イギー説明してよ。
イ;Xワイフの弟の友達だったんだけど、慰謝料代わりに使ったみたんだ。そうしたらさ案外いけんのよ!『デイヴ・グロール』バリにね(笑)。まぁ、メロンパンとかわざわざ電車で買いに行ってくれる様なやつだから信用できるしね。
ス;こないだなんか、こいつ『なめらかプリン』のなめらかさの秘密を池袋東武まで聞きにいったし・・・クールではないがいいやつだよ。おしいね?
三;何が『おしい』のか分からないけど、このバンドのメンバーとして活動できることを誇りに思っているよ。ドラムセットとか買わなくて済んだし・・・
記;そして、今回のツアーではどこを回る予定?
イ;三重なんかいいね?そう伊勢・・・今でもたまにプライベートで行くんだけど、あそこは日本の『イビザ』だね?住みたいくらいだよ。
記;この19年の間お互いに交流はあったの?アレックスはいいとして(笑)、シリルは他のバンドで活躍していたし、イギーは全く別のジャンルで活動をしていたね?
イ;この世にアルコールがある限り、僕らの関係は終わらないよ(笑)。本来一番働かなきゃならない時代をお互い懸命に自分を模索していたんだ。
三;そんな彼らの活躍を外で見ていてリスペクトしていたんだ。
イ;おまえ・・・残念だったな?今日の禁止ワードはそれだよ。『リスペクト』・・・
三;あんたもさっき言ってたぢゃないか!
イ;話の流れも重要なんだよ。さっきのはある意味例外。
三;そんなのありかよ!
ス;おまえ何年僕らと付き合ってるんだ?浅さを恥じた方がいいな(笑)。
こんな会話がその後3時間も続いた。
もっと核心に迫る言葉も出てきたが、それは彼らのライヴを見た感覚でそれぞれ判断してもらった方が良いだろう。
2008年、新生『KC/WHO SHE’S』が動き始めた。
89年のクランチツアー後突然ミュージックシーンから姿を消した伝説のパンクロックバンド『ケーシー/フーシーズ』が19年ぶりに活動を再開するとの噂に僕はいてもたってもいられなくなり、早速彼等の現在の代理人スティーブ・ゾフ氏に交渉を持ち掛けた。
彼は噂に関しては一切否定せず、取材も快諾してくれた。
彼等を知らない若者には都合の良いPRになると踏んだのだろう。
待ち合わせのクラブの前でカメラマンと機材をおろしていると、僕らの車の後ろに派手なワーゲンが停まった。
「早すぎたかな?」
と言いながらゾフ氏が助手席から降りてきた。
続いてライダースジャケットに千鳥格子のパンツをはいたベースのマイケル・スナイプス(シリル)とこのツアーから新メンバーとして加入したドラムスの佐藤B三郎(アレックス)が何やら話をしながら降りてきた。
まるで車内での決着のつかなかったしりとりを続けているかのごとく・・・
「やぁシリル、久しぶりだね。元気だったかい?」
僕がそう聞くとシリルは親指を立てただけで再びアレックスとの話を続けた。
アレックスは一度僕の方を見て軽く会釈をすると、そのままシリルと共に階段を下りていった。
車の見た目にも劣らなくらいの派手なエンジン音が止まると、運転席からギター&ボーカルのドワイト・イグシニコフ(イギー)が現れた。
ラペルの狭い紺のテーラードジャケットに細身のウールパンツ、足元は彼の象徴ともいえるチェルシーブーツがピカピカにポリッシュされていた。
襟元にはなんというのだろう・・・象やシェルの刺繍のされたタイがダブルノットで巻かれているのだが、普通の人間であれば『趣味の悪い』部類に入るのだが、彼のそれは見事にマッチしていたのだ。
イギーは僕に近づいてきて、
「ネクタイが何か?」
と一言いうとアレックスとシリルに続いて階段を下りていった。
僕もカメラマンと共に地下に下りていった。
窓がないので外の光が入ってくる訳ではないが、昼間のクラブは妙に明るく感じられた。
本誌記者(以下『記』);クランチ以来全くバンドとして活動していなかったが、それは巷での噂〔前ドラマー、チュムリ・カッツ(タチ)とドワイト・イグシニコフとの確執、音楽性の不一致、カッツの失踪等〕の通りと思っていていいのかい?君達は一切口を閉じてしまった。
ドワイト・イグシニコフ(以下『イ』);噂を否定するのは言い訳をすることと同じだから敢えて否定はしないが、僕とタチは産まれたベッドも隣り合わせの幼馴染さ。今でも精神的に繋がっている。一つだけ言える事はみんなあの時は疲れていたんだ。
マイケル・スナイプス(以下『ス』);そうだな・・・遊びに行っても、そうこんなクラブで踊っていても、音楽が締め付けてくるような感覚になっていたな。童謡を聴いているくらいが丁度良かったよ(笑)。
記;まぁ、過去のことは敢えて詮索しないでおこう・・・ところで今回のツアーの目的は?
イ;今の音楽雑誌って宣伝ばかりでどこか商業的だよね。有名なアーティストのインタビューっていっても内容のないくだらないものばかりだし、古き良きを追い続けて今のアーティストはみんな過去の遺物をリスペクトしている風に取り上げている。まぁ、そんなことはどうでもいいとして、なんとなく『ツアーやる!』って言ったら取材とかくるんぢゃないかなって軽い気持ちでっていうのが正直なところかな。
記;いきなりきたね?『フーシーズ』はこうでなくっちゃね・・・今回、新たにドラマーを迎えて新生『フーシーズ』のスタートというところだけど、アレックス、自己紹介とかしてよ。
佐藤B三郎(以下『三』);恥ずかしいからいいよ・・・
記;何故彼を今回のツアーから加えたのか、イギー説明してよ。
イ;Xワイフの弟の友達だったんだけど、慰謝料代わりに使ったみたんだ。そうしたらさ案外いけんのよ!『デイヴ・グロール』バリにね(笑)。まぁ、メロンパンとかわざわざ電車で買いに行ってくれる様なやつだから信用できるしね。
ス;こないだなんか、こいつ『なめらかプリン』のなめらかさの秘密を池袋東武まで聞きにいったし・・・クールではないがいいやつだよ。おしいね?
三;何が『おしい』のか分からないけど、このバンドのメンバーとして活動できることを誇りに思っているよ。ドラムセットとか買わなくて済んだし・・・
記;そして、今回のツアーではどこを回る予定?
イ;三重なんかいいね?そう伊勢・・・今でもたまにプライベートで行くんだけど、あそこは日本の『イビザ』だね?住みたいくらいだよ。
記;この19年の間お互いに交流はあったの?アレックスはいいとして(笑)、シリルは他のバンドで活躍していたし、イギーは全く別のジャンルで活動をしていたね?
イ;この世にアルコールがある限り、僕らの関係は終わらないよ(笑)。本来一番働かなきゃならない時代をお互い懸命に自分を模索していたんだ。
三;そんな彼らの活躍を外で見ていてリスペクトしていたんだ。
イ;おまえ・・・残念だったな?今日の禁止ワードはそれだよ。『リスペクト』・・・
三;あんたもさっき言ってたぢゃないか!
イ;話の流れも重要なんだよ。さっきのはある意味例外。
三;そんなのありかよ!
ス;おまえ何年僕らと付き合ってるんだ?浅さを恥じた方がいいな(笑)。
こんな会話がその後3時間も続いた。
もっと核心に迫る言葉も出てきたが、それは彼らのライヴを見た感覚でそれぞれ判断してもらった方が良いだろう。
2008年、新生『KC/WHO SHE’S』が動き始めた。
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