こよみ
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最古だよ!
2007/09/18 (Tue)
交差点で信号待ちをしていると、今まさに横断歩道を渡らんとしている部活帰りの女子中学生を発見。
お願いです。
語らせて下さい。
彼女達の事を・・・
お願いです。
咲かせて下さい。
国道沿いに息吹く小さな蕾を・・・
少女い;
たりぃな?
敬老の日に部活?
こっちも老人だ、っていう話に落ち着いてもよくね?
少女ろ;
フケキャラマジウケるんですけど・・・
てかおめぇ、なんでメット被んねぇの?
マジヤバくね?
少女は;
生活指導の岡セン、体罰半端ねぇらしいべ。
少女い;
んんなんシカトに決まってんぢゃん。
つか体罰怖くてお団子できますか?って話だよ。
少女ろ;
つかおめぇの髪型何?
ミムラ狙い?
少女は;
こいつのカレシ?メット普通にヒクらしいよ。
乙女だぁねぇ?
少女い;
おめぇマジウザいんですけど・・・
メット被ってるおめぇらにゃ、あたしは殺せないね。
少女ろ;
こいつ一番ウザくね?
明日からシカトするよ。
少女は;
ところで話変わっけど、カラの『ジミ』ヤバくね?
少女い;
そうそうそう・・・
あれはマジヤバい。
「あちゃ~」
って・・・
つかおめぇが話変えんなぇ!
少女ろ;
っうだよ!
おめぇ、レッツゴー長作みたいなキャラなくせに・・・
チャリメット、超似合ってねぇ?ははは・・・
少女は;
・・・・・・・・・
少女い;
つか下北行きたくね?
とかなんとか・・・
まぁ、こっちは車だし、一瞬すれ違った彼女達の会話を想像しただけなんですけどね・・・
そんなことを考えながら車を運転していると、何故か乗っている東北道の浦和料金所をスルーするところだった。
僕は慌てて財布を取り出し、小銭を覗くが105円しかない。
仕方なく一万円札を取り出し、料金所の係に渡そうとしてビックリ!
「あ!」
僕的には心の叫びだったのに、彼女の耳にははっきりと聞こえていたらしい。
「なんでしょう?」
そうなんだ。
数え切れないほどのピアスとネイルアートの彼女だったんだ。
しかも赤いセルフレーム・・・
僕は中学生のくだらないストーリーに夢中で、高速を走っていることすら忘れていた。
窮地に立たされた僕は、必死にその場の言い訳のようなことを言った。
「ラッキーカラーは『赤』、ラッキーアイテムは『ピアス』・・・」
彼女は一瞬僕を見たが、そ知らぬ顔でゆっくりと『先に大きい方』を数え始めた。
無常にもその『大きい方』は9枚あった。
間違えてくれる位でようやくフェアってもんだ。
ハンデをくださいよ!
敗北感と似た気持ちのまま、残りの550円と領収書を受け取り、窓を閉めようとした瞬間、
「お気をつけて!・・・あたしのラッキーアイテムは『眼鏡』です。」
ああああああ!
彼女の方が数枚上手だった。
正確に言えば5枚くらい上手だった。
『大きい方』5枚は返さなくてはいけないと思うくらい上手だった。
今までETCを付けなかったのは、彼女と再会するためだった。きっと・・・
たぶん・・・
収穫は右耳7個を確認できただけだったが、やがてその敗北感も秋の訪れと共に忘れ去ってゆくだろう。
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2007/09/10 (Mon)
友人と買い物に行こうと、待ち合わせの場所に少し早く着いたのだが、すでにその友人は待ち合わせ場所でコーヒーを半分以上飲んでいた。
「お前なんか友達ぢゃないやい!」
そんなことは言わなかったが、待たされないということが自分にとってこんなにリズムを狂わすことだとは思わなかった。
残っていたコーヒーを一気に飲み干し(僕が)、
「行こうか・・・」
と店を出た。
歩きながら友人は言った。
「今日は想定外のことをして楽しもう。」
ノリ気ではなかったが、勝手にやってくれるならそれでいい。
~~~中略~~~
買い物を終え駅に向かって歩いていると、初老の女性が僕らに声を掛けてきた。
明らかに道を尋ねたそうな彼女は一見声を掛けやすそうな僕らをターゲットにしたのだ。
「あのぅ~・・・」
そんな彼女の問いかけに友人が反応した。
「What's?」
想定外な出来事に戸惑いを隠せない彼女。
「どうよ?」
と友人、
「まぁまぁだな・・・」
と僕。
ちゃんと道を教えてあげたけど、ごめんねオールド・レディ・・・
まぁ、そんな事とは全く関係ないんだけど、先日奇妙な夢を見た。
日常を緩く、目に沿っていて逆立てる事無く生きている僕にとっては、深層心理的な何かを誰かに見透かされたかのような奇妙な夢だった。
夢の中の僕は午前零時のパソコンの前に座っていた。
Google検索は『地獄通信』・・・
そして開いたサイトの記入欄へは『奴』の名前を入れていた。
正直入れた名前が誰だかは覚えていない。
送信ボタンを押すと窓が赤く光り、吸い込まれるようにその景色の中に入っていった。
木の陰にはセーラー服を着た沢尻エリカが立っていた。
すごくミスキャストなのだが、きっと僕の中では彼女が『閻魔あい』なのだろう。
僕は待っていた。あれを言われるのを・・・
『穴二つ・・・穴二つ・・・』
そう心の中で呪文のように唱えていた。
すると彼女のいった言葉に僕は度肝を抜いた。
「闇に惑いし哀れな影よ、人を傷つけ貶めて、罪に溺れし業の魂(たま)・・・」
あれ?
違うよ!
『人を呪わば穴二つ』
でしょ?
そんな僕の思いをも遮るように彼女は言った。
「いっぺん、死んでみる?」
嗚呼、そうなんだ!
僕の恨みよりもはるかに強い呪いが僕に掛けられていたのだ。
人を恨んだりしたらいけないんだ。
心にも思ってはいけないんだ。
代償は気持ちが揺らいだ時点で受けるんだ。
やめよう・・・もうやめよう・・・
そして僕は暗闇の中に落ちていった・・・
気づくと僕は小船に乗って三途の川を流されていた。
セーラー服の沢尻は赤いカラーコンタクトの眼で僕を見つめて言った。
「タイミングが悪いのよ、あんた・・・」
そこで目が覚めた。
オレンジのT-Shirtsは汗で変色していた。
こんなに寝汗をかくのは7~8年ぶりだ。
その頃僕は心がササクレ立つと綱島のアパートに向かった。
そして散々飲んで寝た後、よくこんな汗をかいた。
「大丈夫?」
そのアパートの住人は毎度汗をかきまくる僕を心配してくれた。
そのたび僕は言った。
「ドライに日常をやり過ごすと水分の逃げ場がなくなるんだ・・・」
今の僕がササクレてるのかもしれない。
だからといって綱島に行ってもその頃の住人はいない。
そんなこんなで
絵を描いてみた。
ホルスタインって遠くから見ている分には落ち着くものね?
「お前なんか友達ぢゃないやい!」
そんなことは言わなかったが、待たされないということが自分にとってこんなにリズムを狂わすことだとは思わなかった。
残っていたコーヒーを一気に飲み干し(僕が)、
「行こうか・・・」
と店を出た。
歩きながら友人は言った。
「今日は想定外のことをして楽しもう。」
ノリ気ではなかったが、勝手にやってくれるならそれでいい。
~~~中略~~~
買い物を終え駅に向かって歩いていると、初老の女性が僕らに声を掛けてきた。
明らかに道を尋ねたそうな彼女は一見声を掛けやすそうな僕らをターゲットにしたのだ。
「あのぅ~・・・」
そんな彼女の問いかけに友人が反応した。
「What's?」
想定外な出来事に戸惑いを隠せない彼女。
「どうよ?」
と友人、
「まぁまぁだな・・・」
と僕。
ちゃんと道を教えてあげたけど、ごめんねオールド・レディ・・・
まぁ、そんな事とは全く関係ないんだけど、先日奇妙な夢を見た。
日常を緩く、目に沿っていて逆立てる事無く生きている僕にとっては、深層心理的な何かを誰かに見透かされたかのような奇妙な夢だった。
夢の中の僕は午前零時のパソコンの前に座っていた。
Google検索は『地獄通信』・・・
そして開いたサイトの記入欄へは『奴』の名前を入れていた。
正直入れた名前が誰だかは覚えていない。
送信ボタンを押すと窓が赤く光り、吸い込まれるようにその景色の中に入っていった。
木の陰にはセーラー服を着た沢尻エリカが立っていた。
すごくミスキャストなのだが、きっと僕の中では彼女が『閻魔あい』なのだろう。
僕は待っていた。あれを言われるのを・・・
『穴二つ・・・穴二つ・・・』
そう心の中で呪文のように唱えていた。
すると彼女のいった言葉に僕は度肝を抜いた。
「闇に惑いし哀れな影よ、人を傷つけ貶めて、罪に溺れし業の魂(たま)・・・」
あれ?
違うよ!
『人を呪わば穴二つ』
でしょ?
そんな僕の思いをも遮るように彼女は言った。
「いっぺん、死んでみる?」
嗚呼、そうなんだ!
僕の恨みよりもはるかに強い呪いが僕に掛けられていたのだ。
人を恨んだりしたらいけないんだ。
心にも思ってはいけないんだ。
代償は気持ちが揺らいだ時点で受けるんだ。
やめよう・・・もうやめよう・・・
そして僕は暗闇の中に落ちていった・・・
気づくと僕は小船に乗って三途の川を流されていた。
セーラー服の沢尻は赤いカラーコンタクトの眼で僕を見つめて言った。
「タイミングが悪いのよ、あんた・・・」
そこで目が覚めた。
オレンジのT-Shirtsは汗で変色していた。
こんなに寝汗をかくのは7~8年ぶりだ。
その頃僕は心がササクレ立つと綱島のアパートに向かった。
そして散々飲んで寝た後、よくこんな汗をかいた。
「大丈夫?」
そのアパートの住人は毎度汗をかきまくる僕を心配してくれた。
そのたび僕は言った。
「ドライに日常をやり過ごすと水分の逃げ場がなくなるんだ・・・」
今の僕がササクレてるのかもしれない。
だからといって綱島に行ってもその頃の住人はいない。
そんなこんなで
絵を描いてみた。
ホルスタインって遠くから見ている分には落ち着くものね?
2007/09/05 (Wed)
無性に『ベーコンエッグバーガー』食べたくなることあるよね?
え?ないの?
うっそだぁ~!
ごめんごめん・・・
君は素面のときは正直者だもんね?
そんな小芝居を一人車の中でしたかしないかは僕の名誉のためにも言わないにしても、今日はそんな口の中の風味広がる日でした。
だけど、すぐに買えないのが癪に障る。
知ってるよ!
どこにあるかくらい知ってる!
南銀の入り口にあったりしてさ・・・
なんかスウィートハニーから不埒なメールが来て、
『お店行く前に食事に行きませんか?』
なんて言われた日にゃ、
『いいけど南銀の入り口のファッキンね?ベーコン食おぅ!』
なんてセコい返事をしたくなる僕がいたりしてさ・・・
でも今走っている道をどう辿ってもファッキンは見つからない。
マックしか見当たらない・・・
それにしてもフレッシュネスとかモスのドライヴスルー?
何か申し訳なくってやったことないけど、怖いよね?
どうでもいいね?
ファッキン探しに疲れた僕は、ふとランチに食べたものを思い出した。
冷し中華・・・
危ね~!
ダブってお昼ご飯食べるところだった!
味は出てきても腹は満たされていた。
騙されるところだった・・・
2007/08/31 (Fri)
サダオのやっているバーのいつものカウンター席に座り店内を見渡す。
狭い店内の隅には古いジュークボックスが置いてある。
いつもは席に着くなり出てくるビールを手に持ちながら曲をリクエストに行くのだが、今日は珍しく先約がいた。
見た目20代後半の女が慣れた手つきでボタンを押している。
仕方なくピスタチオの殻を持て余していると、店内に響きわたるジム・モリスンの声。
『Hollo,I love you』♪
「なかなか渋い選択だね?」
僕は独り言のように言った。
するとサダオは空のグラスで僕の背後を指した。
「昔の男がね、よく聴いてたのよ。」
振り返ると彼女は僕らに向かってそう言って、僕と席を一つ挟んだ所に座った。
「その男というのはB型の眼鏡をかけた最低の奴かい?」
僕がそう言うと、少し間を空けて彼女が言った。
「B型でもないし、眼鏡もかけてなかったわ・・・ただ三番目は当たりね。」
僕らはそれから何故か昔付き合っていた奴らの話で盛り上がった。
あえて最低の奴らを・・・敬意を込めてね・・・
ただ僕らの間にある空いた席を詰めることはなかった。
彼女は今日がそういった日らしく、止まることなく話し続けた。
僕はビールからラムに代わり、カルヴァドスになるまで彼女の話を聞き続けた。
正確に言うと聞いているフリをして、勝手に交互に選曲するルールになってしまっていた状況において次の曲を考えていた。
そう、僕もこんな話をしてしまったっけ・・・
・・・・・・・・・・
高校1年の時、同級生の誘いで彼の姉のいる女子高の文化祭に行く事になった。
茗荷谷にあるその学校に入ると、思春期の僕らにとっては空気を吸うだけで射精してしまいそうになるくらいのドーパミン作用に満たされた。
軽く教室を回り匂いをかぐ事だけに集中していると、友人がとても重要な情報を入手してきた。
「どうやら『後夜祭』があるらしい。」
興奮した僕らは一旦外に出て、自販機でビールを買い公衆トイレでそれを飲み干した。
いよいよその祭りが始った。
堅賢いその校風と打って変わって、体育館で繰り広げられたその催しは『328』真っ青の激しいダンスパーティであった。
まだ『蒙古斑』あるんぢゃね?
くらい少年だった僕らはその状況に圧倒されていた。
そのために飲んだんだよね?そうだよね?さっき飲んだよね?
なんて自問自答しながら僕は大きく手を挙げてその輪の中に入っていった。
形振り構わず踊っていると、袖をチョイチョイこっちを見なさい風に僕にアクセスしてくる手があった。
振り返ると彼女は僕の出鱈目ダンスに呼応するようなダンシングで迫ってきた。
僕はそこで負けられない体育会系気質。
お返しにバンプで腰をフリフリしてやりました。
気分は『ダーティ・ダンシング』・・・
気が付けば僕らの周りにはオーディエンスが・・・
そんな事もお構いなしに僕らは「なにくそ!」と踊りつづけた。
曲がスローなバラードに変わると、彼女は何食わぬ顔でスッと僕の前から立ち去ろうとした。
「あのぅ、お名前は?」
彼女のそんな態度にすっかり萎えてしまった僕は、それを聞くのが精一杯だった。
「とりあえず高3よ!」
全然答えになってないが納得せざるを得ない状況だった。
帰りの地下鉄の構内でその『高3』を発見した。
僕はチャンスとばかりに彼女に歩み寄った。
そして思い切って言ってみた。
「今度遊びに行きませんか?」
すると彼女は軽くため息をついた後、優しく微笑んで言った。
「あのさ、高揚を外に持ち出すの止めてくれない・・・」
何も言い返せなく、ただ彼女の乗った電車を見送る16歳の秋・・・
・・・・・・・・・・
「結局彼女が僕に発した言葉は2つだけ、そして多分女性関係においては一番の挫折かな?」
僕と違って途中笑ったり、蔑んだ目で見たりしながら聞いていた彼女はこう言ってくれた。
「それ、本当の話?」
間違いなく事実なのだが、グラスに注がれた新しい酒を持ち上げて僕は言った。
「ハロー、アイ・ラヴ・ユー・・・」
呆れた表情に変わった彼女・・・
「アイ・ラヴ・ユー・トゥよ・・・」
サダオがニヤけていたのでピスタチオを眉間めがけて投げてやった。
「ぢゃあ、そろそろ帰るわ・・・」
僕はそう言うと鞄をたすきにして店を出ようとした。
「ねぇ、もう1件飲み直さない?」
有難い事に彼女はそう誘ってくれた。
ただ眠かった。
お財布も寂しかった。
「ごめんね、せっかくなのに・・・ただ高1のそれ以来、『高揚を外に持ち出す』の止めにしているんだ。」
そう言って店を出ようとしたところ、後頭部に軽い刺激が・・・
下を見るとピスタチオの殻・・・
「へ~ん、そうだったのね?あたしも帰ろう・・・」
彼女は僕を抜いて店から出て行こうとした。
「ごめんね?なんとかちゃん・・・」
よく考えたら、彼女の名前も聞いていなかった。
「ミキよ!大丈夫、さっき話した最低の男リストに一人加わっただけだから・・・十分楽しかったわ、ありがと!」
店を出て行く彼女に、僕は独り言のように言った。
「グッバイ、マイ・ワイルド・ラヴ・・・」
一旦店を出かかった彼女がつかつか僕の前に戻って言った言葉はコタエた。
「死ね!」
いや、まだ死ねない・・・
狭い店内の隅には古いジュークボックスが置いてある。
いつもは席に着くなり出てくるビールを手に持ちながら曲をリクエストに行くのだが、今日は珍しく先約がいた。
見た目20代後半の女が慣れた手つきでボタンを押している。
仕方なくピスタチオの殻を持て余していると、店内に響きわたるジム・モリスンの声。
『Hollo,I love you』♪
「なかなか渋い選択だね?」
僕は独り言のように言った。
するとサダオは空のグラスで僕の背後を指した。
「昔の男がね、よく聴いてたのよ。」
振り返ると彼女は僕らに向かってそう言って、僕と席を一つ挟んだ所に座った。
「その男というのはB型の眼鏡をかけた最低の奴かい?」
僕がそう言うと、少し間を空けて彼女が言った。
「B型でもないし、眼鏡もかけてなかったわ・・・ただ三番目は当たりね。」
僕らはそれから何故か昔付き合っていた奴らの話で盛り上がった。
あえて最低の奴らを・・・敬意を込めてね・・・
ただ僕らの間にある空いた席を詰めることはなかった。
彼女は今日がそういった日らしく、止まることなく話し続けた。
僕はビールからラムに代わり、カルヴァドスになるまで彼女の話を聞き続けた。
正確に言うと聞いているフリをして、勝手に交互に選曲するルールになってしまっていた状況において次の曲を考えていた。
そう、僕もこんな話をしてしまったっけ・・・
・・・・・・・・・・
高校1年の時、同級生の誘いで彼の姉のいる女子高の文化祭に行く事になった。
茗荷谷にあるその学校に入ると、思春期の僕らにとっては空気を吸うだけで射精してしまいそうになるくらいのドーパミン作用に満たされた。
軽く教室を回り匂いをかぐ事だけに集中していると、友人がとても重要な情報を入手してきた。
「どうやら『後夜祭』があるらしい。」
興奮した僕らは一旦外に出て、自販機でビールを買い公衆トイレでそれを飲み干した。
いよいよその祭りが始った。
堅賢いその校風と打って変わって、体育館で繰り広げられたその催しは『328』真っ青の激しいダンスパーティであった。
まだ『蒙古斑』あるんぢゃね?
くらい少年だった僕らはその状況に圧倒されていた。
そのために飲んだんだよね?そうだよね?さっき飲んだよね?
なんて自問自答しながら僕は大きく手を挙げてその輪の中に入っていった。
形振り構わず踊っていると、袖をチョイチョイこっちを見なさい風に僕にアクセスしてくる手があった。
振り返ると彼女は僕の出鱈目ダンスに呼応するようなダンシングで迫ってきた。
僕はそこで負けられない体育会系気質。
お返しにバンプで腰をフリフリしてやりました。
気分は『ダーティ・ダンシング』・・・
気が付けば僕らの周りにはオーディエンスが・・・
そんな事もお構いなしに僕らは「なにくそ!」と踊りつづけた。
曲がスローなバラードに変わると、彼女は何食わぬ顔でスッと僕の前から立ち去ろうとした。
「あのぅ、お名前は?」
彼女のそんな態度にすっかり萎えてしまった僕は、それを聞くのが精一杯だった。
「とりあえず高3よ!」
全然答えになってないが納得せざるを得ない状況だった。
帰りの地下鉄の構内でその『高3』を発見した。
僕はチャンスとばかりに彼女に歩み寄った。
そして思い切って言ってみた。
「今度遊びに行きませんか?」
すると彼女は軽くため息をついた後、優しく微笑んで言った。
「あのさ、高揚を外に持ち出すの止めてくれない・・・」
何も言い返せなく、ただ彼女の乗った電車を見送る16歳の秋・・・
・・・・・・・・・・
「結局彼女が僕に発した言葉は2つだけ、そして多分女性関係においては一番の挫折かな?」
僕と違って途中笑ったり、蔑んだ目で見たりしながら聞いていた彼女はこう言ってくれた。
「それ、本当の話?」
間違いなく事実なのだが、グラスに注がれた新しい酒を持ち上げて僕は言った。
「ハロー、アイ・ラヴ・ユー・・・」
呆れた表情に変わった彼女・・・
「アイ・ラヴ・ユー・トゥよ・・・」
サダオがニヤけていたのでピスタチオを眉間めがけて投げてやった。
「ぢゃあ、そろそろ帰るわ・・・」
僕はそう言うと鞄をたすきにして店を出ようとした。
「ねぇ、もう1件飲み直さない?」
有難い事に彼女はそう誘ってくれた。
ただ眠かった。
お財布も寂しかった。
「ごめんね、せっかくなのに・・・ただ高1のそれ以来、『高揚を外に持ち出す』の止めにしているんだ。」
そう言って店を出ようとしたところ、後頭部に軽い刺激が・・・
下を見るとピスタチオの殻・・・
「へ~ん、そうだったのね?あたしも帰ろう・・・」
彼女は僕を抜いて店から出て行こうとした。
「ごめんね?なんとかちゃん・・・」
よく考えたら、彼女の名前も聞いていなかった。
「ミキよ!大丈夫、さっき話した最低の男リストに一人加わっただけだから・・・十分楽しかったわ、ありがと!」
店を出て行く彼女に、僕は独り言のように言った。
「グッバイ、マイ・ワイルド・ラヴ・・・」
一旦店を出かかった彼女がつかつか僕の前に戻って言った言葉はコタエた。
「死ね!」
いや、まだ死ねない・・・
2007/08/20 (Mon)